「1975年 第1部 その話は本当でしょうか」から始まる連載記事で指摘したとおり1975年に関して多くのことが語られていました。そして1975年が何事もなく過ぎ去ったためにエホバの証人は多くの嘲笑を受けることになりました。当然「キリスト教世界の僧職者」からも、ものみの塔協会に対する非難の言葉が多く出たことでしょう。その中にはエホバの証人が偽預言者であるという非難が含まれています。
ものみの塔協会は、この問題に対して真摯に向き合う記事を出すこともできたことでしょう。しかし協会は逆に「キリスト教世界の僧職者」に偽預言者の濡れ衣を着せることにします。そして自分たちは「エレミヤ級」として「エホバの名において語るべくエホバによって遣わされた」と主張します。
1979年に出された以下の記事は、まるで悪口を言われてすぐに言い返す子供が書いたような文章にも思えます。
*** 塔79 12/1 29‐30ページ 28‐29節 聖書預言の王なる「牧者」 ***
28 エレミヤ級の人々は,僧職者階級とは異なり,エホバの名において語るべくエホバによって遣わされました。しかし僧職者である預言者たちも,自分たちはエホバの名において語っているのであるから聖書の真理を伝えている,と主張します。このような方法でキリスト教世界の宗教指導者たちは,エレミヤ級がふれ告げる災厄の知らせの効力を実際に『盗み』取ってしまいます。エレミヤ級が「エホバは言われた」という言葉を引用して,自分たちの告げる音信の裏付けとするのは事実です。しかし僧職者は,「お告げ!」という言葉を添えることによって説教に重みと真実の響きを加えようとします。一見神の言葉を語っているかのような様子をします。したがって政治の話をする口実として,それどころか戦争宣言にさえ,聖書の言葉を用いるかもしれません。それでもエホバは,ご自分が遣わしたのではない,そして間違った適用をするために聖書の言葉を『盗む』それら僧職者なる預言者たちの敵となられます。―エレミヤ 23:30,31,新。
29 そのような僧職者なる預言者たちが本当の預言者でないことを,エホバはどのように示されるでしょうか。彼らが「お告げ!」と言って発表することや,おこがましくもエホバの名において語ることを,成就させないようにされるのです。
上記の記事が書かれた1979年は1975年から4年が過ぎた時期になりますが、ものみの塔協会からエホバの証人信者に対して協会側の間違いを認める真摯な言葉は一つも記事になりませんでした。そして出された上記の記事を受け取った当時のエホバの証人はどのような気持ちでこの言葉を読んだのでしょうか?
記事の終わり
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