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#26 2021年06月05日 00:35:27

hkgjoshyam
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Re: 初期クリスチャンはエホバの証人のように日常会話で「エホバ」と述べていたか?

YHWHをどう扱うか、いろいろ違うスタイルがあったと思います。
YHWHがヘブライ語聖書には書かれているから、聖書をヘブライ語のままで引用したユダヤ人。今でもユダヤ人はYHWHを聖書の引用としてはそのまま「書きます」が、それを「発音する」ことはありません。Ha Shem(ヘブライ語)/ Shema' (アラム語)と呼び変えるか、'Adonay と呼び変えます。その現在の伝統はイエスさまの時代でも同じだっただろうと思われます。
異邦人のクリスチャンは、地中海のギリシャ語世界で、最高統治者がKyrios と呼ばれていたのに慣れていたでしょうから、セプトゥアギンタ訳のKyrios Theos は素直に「世界の主、最高統治者」の意味で無理なく受け入れたことでしょう。事実、アレクサンドロス王のヘレニズム時代から、被占領国の神々は、ギリシャ語のKyrios・Kyria (女神の場合)と呼ばれていました。
最初期のクリスチャンは、十二使徒を含め、ユダヤ教徒でしたから、宗教上の「主 Kyrios」=YHWH=唯一の神のはずです。そういう意味で、トマスがイエスに面と向かって「私の主、私の神」(ヨハネ20:27)と言ったのは、画期的な告白と言わざるを得ません。詩篇35:23には"elohay wa'adonay" 我が神 我が主という言い回しが出てきますが、その箇所を書いた詩人と同じく、これをYHWHなる神に向けて言うのはまともであっても、人間であるイエスさまに「わたしの主、わたしの神」と言ったのは、JWのような信条を持つものには、「被造物である人間イエス」を偶像崇拝していることになります。
ところが、ギリシャ語新約聖書には、「主なるエホバ(または父なる神」よりも「主イエス・主キリスト」のほうが遥かに多く出てきます。JWが新世界訳の中のエホバを入れようとしても、ヘブライ語訳新約聖書の例がないために、フィリピ人への手紙にはエホバがありません。しかし主イエス・キリストはフィリピ書のテーマであります。まさに2:11では「全ての者がイエス・キリストは主Kyrios=YHWHであるという確信を言い表わ」すことが聖書の信仰の究極目的であることが示されています。
フラヴィウス・ヨセフスがユダヤ古史の中では「口にすることのできない名」としたYHWHは、キリストの出現により、「それによって救いを得る、天下で唯一の名前」になった、YHWHの名前の実体はイエスという名前にシフトしたというのが、岩村義男兄弟の著書の結論でもあります。

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