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#76 2016年09月22日 21:57:55

KAO
ゲストユーザー

Re: 元・エホバの証人同窓会・脱塔分室~JWからの脱塔指南します~

ラハムさん、情報提供ありがとうございます。早速いま重たい合本製本1971年を屋根裏から降ろしてきました。読み比べて判断していただければ結構なのですが、私のレスも見てみたい方もおられると思うので、要点をかいつまんで記させていただきます。幸い今は運動会モードで宿題も少なめなので・・・

まず、「読者からの質問」の回答者は、これを詩編97編7節の引用としていますが、実際のギリシャ語は申命記32章43節に対応しています。協会がこのことを知らないはずはなく、新世界訳の相互参照では、
「ス申32:43 脚注.70人訳 詩97:7」となっています。
どちらの場合でも七十人訳では「彼にひれ伏せ(拝め)」であることに変わりはありませんが・・・

私の主張の中心は、ヘブライ書の著者は、旧約の神に当たる対象にイエス・キリストを置いているという事実の指摘です。簡単に言うと、「神を拝め」と書いてある箇所を引用しつつ、その「神」の位置にイエス・キリストを置いて引用している、ということです。それ以上でも以下でもありません。この「拝め」を、旧約の意味とは関係なしに「敬意をささげよ」とした根拠を、回答者は「文脈を考慮し」た結果だとしています。

※記事ではここで、ヘブル語「シャーハー」とギリシャ語「プロスキュオー」の語義についての説明が続きますが、協会の出版物お得意の肯定文と否定文と推定文「~のようです。」が複雑に交錯した、非常に分かりにくい文章が続きます。読者を煙に巻きたい姿勢がアリアリですが、こういった難解な文章に出会ったら十中八九騙されていると考えて差し支えありません。高度な議論が分からないのはアナタがバカなせいよ、というわけです。

つまり回答者は、協会の主張する「イエス・キリストは被造物なので、崇拝の対象にはならない」という教義を大前提として、旧約では「崇拝せよ」だけど、引用先の相手は被造物に過ぎないイエスなので「敬意をささげよ」と「訳」しました。と説明なさっているわけです。

本来「釈義」という作業は、あらゆる先入観を排除した上で、原著者がテキストに込めた意味を抽出する作業ですが、ものみの搭協会のいう「注解」は、いかに協会の主張に合致した意味を読み取るかという作業なので、模範解答を準備できるのは常に協会だけであり、これは普段の「ものみの搭研究」においても、みなさんが訓練されている通りでしょう。

ちなみに詩編97:7のマソラ本文(したがって新共同訳等も)では、語尾が命令形ではなく「彼にひれ伏す」となっていますが、福音派が使用する新改訳聖書は「主にひれ伏せ」と訳しています。ここで突然七十人訳の読みを採用するのは、折衷本文を作っていると批判されても仕方のないところでしょう。
こういった例は実は結構あって、以前の口語訳でも、たとえば創世記4章8節のカインがアベルを殺すために誘い出す場面で、「さあ、野原で行こう」。と言いますが、これもマソラ本文には存在せず、七十人訳にしか出てこない会話で、したがって新共同訳ではなくなっています。新世界訳は[]に括る形で訳出していますね。

話がそれましたが、前の記事に書いているように、死海写本(ヘブル語)の詩編97編7節では、驚いたことに七十人訳と同じく「彼にひれ伏せ」と、七十人訳と同じ命令形の読みを示していることです。これはマソラ本文とは系統を異にする七十人訳の底本となったヘブライ語の原テキストの存在を暗示するもので大変興味深い問題だと思います(も搭には関係ありませんが・・・)。

#77 2016年09月22日 22:47:17

KAO
ゲストユーザー

Re: 元・エホバの証人同窓会・脱塔分室~JWからの脱塔指南します~

てつてつさん
「書物としての新約聖書」は、なにも通読するような本ではなく、辞書のように使う本です。目次をご覧になって、面白そうなところ、協会の主張と対決するのに必要と思われることころ、等を拾って読めばいいと思います。

たとえば、協会が1000%信者を騙している、というかハッタリをかましているに過ぎない証拠として、『聖書全体は神の霊感を受けたもので有益です』の308~309ページの図表があります。ここには、実に多様な本文資料が挙げられていますが、この「系統図?」「樹形図?」まったくの意味不明です。信者さんに、ただただ「スゴイな~!!」と思わせたいだけのハッタリです。実際に使っているのは100年前のウェストコット&ホートに、正文批判には100%誰も使用することがない左端の14世紀以降のエホバ本だけでしょう。

そもそも、最近28版の出た「ネストレ・アーラント」とは、ここに出ているその他大勢の資料と一緒に並べられるような、単なる伝承本文の一種なのではなく、ここにある(エホバ本以外の)ほぼ全ての本文資料に関する情報、それどころか、ここに出ていない古代教父たちの引用なども含めた膨大な情報を1冊に詰め込んだものです。これ1冊あれば他は必要ないという代物です。そういったことも、「書物としての新約聖書」をお読みになれば納得されると思います。

荒井 献さんは田川先生の東京大学の先輩です。「宗教とは何か」の中では、もっとケンカ売ってます(笑)。荒井さんの主要な著作は岩波書店から著作集が発行されています。初期キリスト教、グノーシス主義の研究者ですが、今年、極めて詳細な「使徒行伝注解上・中・下」が完結しました。

#78 2016年09月23日 07:05:14

てつてつ
メンバー

Re: 元・エホバの証人同窓会・脱塔分室~JWからの脱塔指南します~

KAOさんこんにちは 教会の不都合な真実の書き込みありがとうございます さすが田川先生のパダワンだけあって内容が超ハイレベルでなかなかついていけません「もっと大会の女の子のビデオにパンツがみえるとかの週刊誌のゴジップ程度のネタかとおもっていたのですが」ラハムさんも質問箱の情報ありがとうございました 協会は新世界訳は翻訳者の先入観が入りにくい字義訳であると主張していますが 真実は協会の教理にそった意訳です ティンデル聖書注解のヘブライ人への手紙75-78ページあたり 以前読んでいたのですがKAOさんの書き込みで理解がより深まりました
元証人の岩村義男さんも エホバの証人と聖書から論じるの46ページでヘブライ1.6を少し扱い協会は1982年まで崇拝と訳していたと述べています
また神のみ名はエホバかの160ページにも少しでています
申命記32章43節の引用というのはぜんぜん意味わからなかったのですがティンデル聖書注解の今の部分読み直して少しわかりました
ティンデル聖書注解の75ページには 著者は元々の本文とまったく同じように正確に引用してはいない。例えば、本来イスラエルの王に適用されていることばを取り、それをイエス・キリストに適用する。著者はこれを正当な方法と見なしている。このようにするのは、この著者だけではない と書かれていましたのでパウロをはじめイエスの弟子たちは自分たちの理解にしたがって旧約の部分を変更して引用していたんですね 大変勉強になりました 「でもこれって協会の新しい光がきらめいたと同じ原理で  (啓示 22:18, 19) …これらのことに付け加える者がいれば,神はこの巻き物に書かれている災厄をその者に加えるであろう。19また,この預言の巻き物の言葉から何かを取り去る者がいれば,神は,命の木から,また聖なる都市の中から,すなわち,この巻き物に書かれているものから彼の分を取り去られるであろう… の原則を踏み越えていますよね これではいままでのユダヤ教徒怒りますよね でもパウロや使徒たちは奇跡をおこなえたから神からの霊にしたがって行っているでしょうけど.... ちょっと複雑な気持ちです」
注解のつづく部分には 精霊が初代のキリスト者をそのように導かれたのであると書かれていたので自分はこっちのほうを信じたいと思いのですが...
書物としての新約聖書の使い方もおしえていただきありがとうございました
またよろしくお願いいたします

追伸 ところでKAOさん 博識だと思ってちょっと聞いてみるのですが 元ブルックリンベテル奉仕者の証人4世のジョアン.セトナーさんが「2番目のスーツの動画」ジョアン.セトナー協会が自分たちの主張を裏付けるのに霊媒術者の聖書「ヨハネス.グレーベル」を長年使っていたと非難しているのですが ヨハネス.グレーベルの聖書ってご存知ですか ネットを検索してみましたがこの程度しかわからないのですが もし知ってたら教えててください

編集者 てつてつ (2016年09月23日 21:06:57)

オフライン

#79 2016年09月23日 17:15:36

ラハム
メンバー

Re: 元・エホバの証人同窓会・脱塔分室~JWからの脱塔指南します~

KAOさんが製本を屋根裏部屋まで取りに行くことは想定外でした。
この掲示板は現役で比較的最近信者になった人も
見ているでしょうから、こんどから協会の出版物を
引用する場合、全文読めるようにしようと思います。

もうKAOさんぐらいになれば何でも知っていると思うのですが、
参考にものみの塔の出版物を見つける方法を
振り返っておこうと思いました。
さらにご存知の方は書き込みお願いいたします。

1.過去に紙の媒体として発行された出版物を手に入れる。

2.ワッチタワーライブラリーのCDあるいはDVDを手に入れ、
  コンピューターにインストールして閲覧する。
a.日本語では1970年からの出版物が一部を除き収録されている。
b.自分でプリントすることも可能である。
c.1960年代を含めて前の年代は紙の媒体を手に入れる必要がある。

3.ネット接続し、jw.orgの出版物検索を使う。
a.これは西暦2000年以降の出版物に限られる。
b.自分でプリントすることも可能である。
c.協会の都合で内容を変更されるかもしれない。

わたしが知っていることは以上なのですが、
ほかにも方法があればぜひ知らせてください。

古参のJWも多くなっていますが、貸し借りは結構面倒なものです。
サーバーの負担を考えて全文引用は避けたのですが、
公平さを期するためにできるだけ引用しようと思いました。
わたしは何が何でも脱塔することに賛成ではありませんが、
できる限りのことをしておこうと思いました。

オフライン

#80 2016年09月23日 17:19:48

ラハム
メンバー

Re: 元・エホバの証人同窓会・脱塔分室~JWからの脱塔指南します~

参考資料として…(1)

*** 塔71 3/15 189–191ページ 読者からの質問 ***
● すべての天使がイエスを崇拝するよう命じられている,と述べるヘブル書 1章6節はどのように理解したらよいのでしょうか。―アメリカの読者より
ヘブル書 1章6節(新)にはこうしるされています。「しかし,再びその初子を人の住む地に導き入れる時,彼は言われる。『そして神のすべての天使に彼を崇拝させなさい』」。ヘブル書の記述者はここで詩篇 97篇7節〔新〕から引用しているのですが,そこには(一部)こう書かれています。「もろもろの神よみな〔彼を〕ふしおがめ」。この記述者は明らかに七十人訳を引用しましたが,その訳によれば,こうしるされています。「汝ら彼の御使いたちよ,彼を崇拝せよ」― C・トムソン。
これらの聖句は,サタン悪魔に語ったイエスの次の明白なことばと矛盾するかに見えるため,問題が生じてくるように思えます。「『あなたが崇拝しなければならないのは,あなたの神エホバであり,あなたが神聖な奉仕をささげなければならないのは,彼に対してだけである』と書かれている」― マタイ 4:10,新。
ヘブル書 1章6節で,「崇拝(する)」と訳されているギリシア語は,プロスキューネオーで,同じ語が七十人訳の詩篇 97篇7節で,ヘブル語シャーハーの訳語としてやはり用いられています。それらヘブル語およびギリシア語のことばにはどんな意味がありますか。
シャーハーの意味は,基本的には“身をかがめる”です。(箴言 12:25)そうした身をかがめる行為は,王や(サムエル前 24:8。サムエル後 24:20)預言者など(列王下 2:15),他の人に対する尊敬を示すためになされたようです。アブラハムは,カナン人ヘテの子たちに身をかがめて,彼らから埋葬のための地所を買おうとしました。(創世 23:7)ヤコブに与えられたイサクの祝福は,国々およびヤコブ自身の「兄弟たち」が彼に身をかがめることを要求するものでした。―創世 27:29。49:8とも比較してください。
以上の例から明らかなように,このヘブル語それ自体は,必ずしも宗教的な意味を伴ってはおらず,崇拝を意味しているわけでもありません。とはいえ,多くの場合,真の神(出エジプト 24:1。詩 95:6)また,偽りの神々に関連して用いられています。―申命 4:19; 8:19。
敬意を表わす行為として人間に身をかがめることは許されていましたが,エホバ以外のものを神として,その前に身をかがめることは神によって禁じられていました。(出エジプト 23:24; 34:14)同様に,宗教的な偶像,もしくは,創造された物はなんであれ,そうしたものに崇拝の行為として身をかがめることは,絶対に非とされていました。(出エジプト 20:4,5。レビ 26:1。申命 4:15‐19)ゆえに,ヘブル語聖書の中で,エホバのしもべのある者が天使たちの前でひれ伏したとしるされている場合,その行為は,それらの天使を神の代表者と認めてそうしただけであって,天使を神とみなして拝したのではありません。―ヨシュア 5:13‐15。創世 18:1‐3。
ギリシア語のプロスキューネオーは,被造物を拝すること,および神または神とされるものを崇拝することの両方の考えを伝える点で,ヘブル語のシャーハーに非常に近い意味を持つことばと言えます。プロスキューネオーには,ひれ伏す,あるいは身をかがめるという考えを生き生きと伝える,ヘブル語のシャーハーの場合のように,拝する動作がそれほど顕著に表わされていないとは言え,このギリシア語も最初はそうした考えを確かに持っていたとする辞書編集者もいます。
ヘブル語の場合と同じく,プロスキューネオーが,単に深い敬意を表明しての拝する行為を意味するか,それとも,宗教上の崇拝を表わす拝する行為を意味するかを決定するには,文脈を考慮しなければなりません。神(ヨハネ 4:20‐24。コリント前 14:25)もしくは,偽りの神とまたはその偶像(使行 7:43。黙示 9:20)が直接に言及されている場合の拝する行為は明らかに,人間に対して,習慣としてなされかつ受けいれられている行為の範疇を越えて,崇拝の分野にはいってきます。同様に,拝する行為の対象が述べられていない場合にも,それが神に向けられていることが理解されているのです。(ヨハネ 12:20。使行 8:27。ヘブル 11:21)一方,クリスチャンの足元に「来り拝せしめ」られる,「サタンの会」の者たちの行為は,明らかに崇拝ではありません。―黙示 3:9。
人間の王を拝することが,マタイ伝 18章26節にしるされている,イエスの用いた例の中に出てきます。これもまた明らかに,「ユダヤ人の王として生れ給へる」幼子に対して,占星家がささげた,また,ヘロデがしたいと唱えた,さらには,刑柱にかけられる前のイエスに兵士たちが嘲笑的になした拝する行為と同種類のものでした。彼らがイエスを神として,あるいは神性を有する者としてみなさなかったことは明白です。―マタイ 2:2,8。マルコ 15:19。
プロスキューネオーがイエスに対する人の行動を描写する箇所では,たいていの場合“崇拝(する)”という語を用いる翻訳者がいますが,証拠を調べてみると,この訳語にとらわれすぎてはならないことがわかります。拝する行為を促した情況は,過去の預言者や王たちに同じ行為を起こさせたそれとたいへん似ています。(マタイ 8:2; 9:18; 15:25; 20:20を次の聖句と比較してください。サムエル前 25:23,24。サムエル後 14:4‐7。列王上 1:16。列王下 4:36,37)関係者の表現そのものから,イエスを神の代表者としてはっきり認めてはいても,彼らはイエスを神または神性を有する者としてではなく,「神の御子」,予告されていた「人の子」,神からの権威を付与されたメシヤとして拝したことがよくわかります。―マタイ 14:32,33; 28:5‐10,16‐18。ルカ 24:50‐52。ヨハネ 9:35,38。
初期の預言者,また天使たちも拝する行為を受け入れましたが,ペテロはコルネリオがそうするのをとどめました。そして,ヨハネの幻の中で天使(または天使たち)は,ヨハネがそうすることを二度とどめ,彼が「仲間のどれい」であることを指摘し,最後に,「神を崇拝」するよう勧めました。―使行 10:25,26。黙示 19:10,新; 22:8,9。
明らかにキリストの到来は,神のしもべの他の者に対する行動規準に影響を与える,新しい関係をもたらしました。彼はご自分の弟子たちにこう教えました。「汝らの師は一人にして,汝等はみな兄弟なり。……汝らの導師はひとり,即ちキリストなり」。(マタイ 23:8‐12)なぜなら,キリストにおいて預言的な表象やひな形が成就したからであり,天使がヨハネに告げたとおり,「イエスについて証をすることは,預言に霊感を与えるもの」なのです。(黙示 19:10,新)イエスはダビデの主,ソロモンより偉大な者,モーセよりも偉大な預言者でした。(ルカ 20:41‐43。マタイ 12:42。使行 3:19‐24)そうした人々になされた拝する行為は,キリストになされるべきものを予表していました。したがってコルネリオに重視されすぎないよう,ペテロが彼をとどめたのは,正当なことだったのです。
またヨハネも,油そそがれたクリスチャンとして神により義と宣言され,あるいは認られたがゆえに,神の天的な子および神のみ子の王国の一員として召されており,彼と黙示録の天使(たち)との関係は,その昔,天使が現われたイスラエル人の場合とは異なっていました,使徒パウロがしるしたとおりだったのです。「なんぢら知らぬか,我らは御使を審くべき者なるを」。(コリント前 6:3)天使(たち)は,ヨハネが拝するのをとどめた時,この関係の変化を明らかに認識していました。
一方,キリスト・イエスは,ご自分の父によって神に次ぐ位に高められました。それは,「天に在るもの,地に在るもの,地の下にあるもの,悉とくイエスの名によりて膝を屈め,かつもろもろの舌の『イエス・キリストは主なり』と言ひあらはして,栄光を父なる神に帰せん為」です。―ピリピ 2:9‐11。ダニエル 7:13,14,27と比較してください。
以上の点を全部考慮して,天使たちでさえ,復活したイエス・キリストに「崇拝」をささげたことを示しているヘブル書 1章6節をどう理解すべきですか。この聖句の英語の翻訳は多く,プロスキューネオーを「崇拝(する)」“worship”と訳出していますが,「の前に(頭を)下げる」“bow before”(聖書 ― アメリカ訳)また,「敬意を表わす」“pay homage”(新英語聖書)というような表現を使っている翻訳もあります。どんな英語のことばが使われようが,原語のギリシア語は変わりませんし,天使たちがキリストにささげるものがなんであるかは,他の聖句に一致して理解されねばなりません。
「崇拝(する)」という訳語がより適当と思われる場合には,その「崇拝」が相対的なものにすぎないことを理解しておくべきです。イエスみずからサタンに向かって,こう強調されたからです。「あなたが崇拝[プロスキューネオーの語形]しなければならないのは,あなたの神エホバであり,あなたが神聖な奉仕をささげなければならないのは,彼に対してだけである」。(マタイ 4:8‐10,ルカ 4:7,8,新)ヘブル書 1章6節で使徒の明らかに利用している詩篇 97篇が,「身をかがめる」対象としてのエホバ神に言及していることは真実ですが,それでもこの聖句はキリスト・イエスに適用されました。(詩 97:1,7)しかし使徒はその前に,復活したキリストが「[神の]栄光の反映であって,神の存在そのものの厳密な表象である」ことを明らかにしていました。(ヘブル 1:1‐3,新)ゆえに,「崇拝」と理解されるものが,明らかに天使たちによってみ子に向けられているのであるなら,それは実際には彼を通して,エホバ神である至上の支配者,すなわち,「天と地と水の源泉とを造り給ひし者」に向けられていることになります。―黙示 14:7; 4:10,11; 7:11,12; 11:16,17。また,歴代上 29:20,黙示 5:13,14を比較しなさい。
他方,「の前に頭を下げる」とか,「敬意を表わす」とかという訳(「崇拝(する)」の代わりに)は,詩篇 97篇7節のヘブル語やヘブル書 1章6節のギリシア語の原語と少しも矛盾しません。そうした翻訳は,シャーハーとプロスキューネオーの両語の基本的な意味を伝えているからです。

オフライン

#81 2016年09月23日 22:17:47

KAO
ゲストユーザー

Re: 元・エホバの証人同窓会・脱塔分室~JWからの脱塔指南します~

てつてつさん、おっしゃる通りです。最初期キリスト教徒は七十人訳を「キリスト証言の書」としてかなり自由に用いているというのが実態です。
あと、協会自身の古い新世界訳(1961年版)でも古い王国行間逐語訳(1969年紫表紙)でも、ともに「崇拝せよ(worship)」であることをこの目で確認しました。ついでに協会が「パルーシア=臨在」の根拠としてものすごく頼りにしているベンジャミン・ウィルソンのエンファティックダイアグロット訳も「崇拝せよ(worship)」になってます(笑)。これが1984年版英文新世界訳や1985年版王国行間逐語訳(青表紙)では「敬意をささげよ(obeisance)」に変更されていますね。
あと、ご指摘では英文1982年版新世界訳でも「崇拝せよ」とのことですが、同じく1982年版(日本語)新世界訳ではすでに「敬意をささげよ」になっています。日本語の新世界訳は1985年版が決定版なので、この1982年版は珍しいと思って落札したのですが、たんに旧約の引照がないだけみたいです。

「ヨハネス・グレベール」については、反ものみの搭活動の草分けウィリアム・ウッド牧師の著書『エホバの証人:カルト教団の実態』(三一書房1997年)の98ページ以下に詳しいです。ヨハネ1章の「a Gog」の翻訳をめぐって協会のペテンを暴いた記事です。また、そのヨハネス・グレベールの聖書についてはamazonの本・キリスト教の項目で「Johannes Greber」と打ち込めば1700円程度で購入可能です。私は中身は読んだことはございません。

追伸)「パダワン」とはいったい何のことかと・・・思わずググってしまいましたよ。ジェダイの弟子のことですね。田川先生の著作にはずいぶん学ばせていただきましたが、ショーンKのように短期間の講座を受講しただけで畏れ多いことです。それよりも私が本文学の手ほどきを受けたのは、この分野では日本で唯一の研究者であられた蛭沼寿雄先生です。先生は定年退職後も長らく大学院で教えておられたので、私はギリギリ最晩年の学生でした。最近同窓が中心となって先生の著作選集を出しましたし、生前に2冊出版しておられた「新約本文のパピルスⅠ・Ⅱ」も、さらに遺稿をまとめたⅢが死後出版されています。例によって高価な本ですが、貴重な大文字写本などを写真版で見ることができます。100冊売れるかどうかも分からない超専門的な本を赤字覚悟で出すキリスト教出版社の血のにじむような努力をご承知おきください。

今本を引っぱり出してみたら、蛭沼先生1914年生まれですね(笑)。
まだ赤ちゃんだし、ましてヨーロッパでの出来事を「見た世代」ではありませんが一応1914年の世代です。先生は2001年に天に召されました。

#82 2016年09月23日 22:29:07

KAO
ゲストユーザー

Re: 元・エホバの証人同窓会・脱塔分室~JWからの脱塔指南します~

ラハムさん、お心遣い感謝です。でも打ち込むだけでも大変な作業!! いくらなんでも結構ですよ!! 子どもたちには日頃から「ネットで調べるな!」とか「調べ学習の手間を惜しむな!」と叱咤している身です。
基本的には古い記事が削除される前の2010年版ライブラリーを使っていますが、私のパソコンの性能が悪いせいか、毎日のように開いていると使えるのですが、1週間も放置するとなぜか再インストールしないと開かなくなるんです。紙版は1960年から2000年まで揃えているので、日付が分かっている記事については現物を開くようにしています。

#83 2016年09月23日 23:41:35

KAO
ゲストユーザー

Re: 元・エホバの証人同窓会・脱塔分室~JWからの脱塔指南します~

ものみの搭の不都合な真実【本論】―脱搭を後押しするために―

では本論いきます。
ものみの搭協会では、すべての出来事があった年代を、それこそ1年単位で確定しています。『聖書全体は神の霊感を受けたもので有益です』という書籍の294ページには、アダムの創造が西暦前4026年と書かれています。以下ノアの誕生BC.2970年、アブラハムの誕生BC.2018年、イサクの誕生BC.1918年、ヤコブの誕生BC.1858年・・・といった具合です。
なぜこんなことの確定が可能なのかというと、聖書の記事に出てくる系図の年齢を遡ることで分かるのだそうです。こういった数字を真に受ける姿勢は、ものみの搭に限らず、福音派と呼ばれる逐語霊感説信奉者には人気のある姿勢です。丸投げで自分は一切勉強する必要がないですから・・・

では、これと同じ作業を、七十人訳聖書についてやってみるとどうなるでしょうか?
創世記5章から始まる「アダムの系図」のマソラ本文と七十人訳を比較してみると、そこに示されている年齢が、マソラ本文とは全く異なることに驚きます。

創世記5章3節以下
マソラ:アダムがセトを生んだ時130歳。その後800年生き930歳で死んだ。
七十人:アダムがセトを生んだ時230歳。その後700年生き930歳で死んだ。
マソラ:セトがエノシュを生んだ時105歳。その後807年生き912歳で死んだ。
七十人:セトがエノシュを生んだ時205歳。その後707年生き912歳で死んだ。
マソラ:エノシュがケナンを生んだ時90歳。その後815年生き905歳で死んだ。
七十人:エノシュがケナンを生んだ時190歳。その後715年生き905歳で死んだ。
マソラ:ケナンがマハラルエルを生んだ時70歳。その後840年生き910歳で死んだ。
七十人:ケナンがマハラルエルを生んだ時170歳。その後740年生き910歳で死んだ。
マソラ:マハラルエルがイエレドを生んだ時65歳。その後830年生き895歳で死んだ。
七十人:マハラルエルがイエレドを生んだ時165歳。その後730年生き895歳で死んだ。
マソラ:イエレドがエノクを生んだ時162歳。その後800年生き962歳で死んだ。
七十人:イエレドがエノクを生んだ時162歳。その後800年生き962歳で死んだ。(同じ)
マソラ:エノクがメトシェラを生んだ時65歳。その後300年生き365歳で死んだ。
七十人:エノクがメトシェラを生んだ時165歳。その後200年生き365歳で死んだ。
マソラ:メトシェラがレメクを生んだ時187歳。その後782年生き969歳で死んだ。
七十人:メトシェラがレメクを生んだ時167歳。その後802年生き969歳で死んだ。
マソラ:レメクがノアを生んだ時182歳。その後595年生き777歳で死んだ。
七十人:レメクがノアを生んだ時188歳。その後565年生き753歳で死んだ。

というように、最終的な年齢は帳尻が合わされているものの、それぞれの長子が生まれた歳が(多くの場合100年)後方にずらされています。その結果、アダムからノアに至る期間がマソラテキストの合計1056年から、七十人訳では1642年と、586年も長くなっています。

これと同じような形式の系図が、今度は創世記11章の「セムの系図」にも出てきます。
同じようにまとめてみると・・・

創世記11章10節以下
マソラ:セムがアルパクシャドを生んだ時100歳。その後500年生きた。
七十人:セムがアルパクシャドを生んだ時100歳。その後500年生きた。(同じ)
マソラ:アルパクシャドがシェラを生んだ時35歳。その後430年生きた。
七十人:アルパクシャドがカイナンを生んだ時135歳。その後430年生きた。
七十人:カイナンがシェラを生んだ時130歳。その後330年生きた。
マソラ:シェラがエベルを生んだ時30歳。その後403年生きた。
七十人:シェラがエベルを生んだ時130歳。その後330年生きた。
マソラ:エベルがペレグを生んだ時34歳。その後430年生きた。
七十人:エベルがペレグを生んだ時134歳。その後370年生きた。
マソラ:ペレグがレウを生んだ時30歳。その後209年生きた。
七十人:ペレグがレウを生んだ時130歳。その後209年生きた。
マソラ:レウがセルグを生んだ時32歳。その後207年生きた。
七十人:レウがセルグを生んだ時132歳。その後207年生きた。
マソラ:セルグがナホルを生んだ時30歳。その後200年生きた。
七十人:セルグがナホルを生んだ時130歳。その後200年生きた。
マソラ:ナホルがテラを生んだ時29歳。その後119年生きた。
七十人:ナホルがテラを生んだ時79歳。その後129年生きた。
マソラ:テラがアブラム、ナホル、ハランを生んだ時70歳。
七十人:テラがアブラム、ナホル、ハランを生んだ時70歳。

こちらには、さらに厄介なことにマソラ本文には出てこないカイナンという人物まで登場します。その結果セムからアブラムに至る期間がマソラテキストの合計390年から、七十人訳では1170年と、こちらはなんと3倍の長さになっています!
これを先のアダムの系図と合算すると、マソラ本文が1056+390=1446年、対する七十人訳は1642+1170=2812年、その差は実に1366年と2倍近くになります。
全人類史を6000年とする協会の理解からすると、創世記の最初の11章までで、すでに1400年近い誤差が生じているというのは、協会としてどうなんでしょうか? これが1914年や1975年の予言が外れた原因とでも言うつもりでしょうか?

私は、南ユダ王国の滅亡が、一般の歴史家がいう紀元前587年であったのか、協会の主張する前607年であったのか、その差20年を巡って双方膨大なエネルギーを費やしての議論を傍観させていただいておりました。しかし協会が、出版物で頻繁に七十人訳を持ち出す様子を見ていて、「年代計算」の問題は、そのもっと根幹に近い部分に斧を打ち込む方が、搭を倒すにはより効果的ではないかと考えてみました。もし協会が七十人訳を「神の言葉」と認めるのなら、協会の命ともいうべき「年代計算」は20年どころか、もっと根っこに近い部分で、すでに1300年を越える誤差が生じていますよ、というお話です。

#84 2016年09月24日 00:25:41

通りすがり
ゲストユーザー

Re: 元・エホバの証人同窓会・脱塔分室~JWからの脱塔指南します~

おっしゃるとおり、年代計算なんて成立するはずがありません。

七十人訳に至っては、人種ごとに歴史をまとめるようにとのローマ皇帝の望みに沿って、ユダヤ人の歴史をまとめるよう任じられた72人が、他の人種のまとめ作業を見て、自分たちの歴史年数が幾百幾千年も短いことに気づき、歴史的古さに迫力がないことであせり、考え抜いた末に、系図の面々の寿命をかさ増しして年数を稼いだ、というのが真相だと知られています。(これで千年以上古さを誇示できるようになりました。)

“聖書”のもととなった各地の伝承はもともとは内容的に非常に地域差のある昔話ではばがあり、一字一句不謬な“事実”などではありえません。それを一字一句神聖視して祭り上げるのはもはや“聖書”を偶像視する偶像崇拝にほかなりません。

ちなみに、前述の72人は正統派のユダヤ人ではなく、正統派から嫌われ排除されてアレキサンドリアで悶々としていた悲劇の人々で、「いつか正される時がくる! いつか裁きの時が来て、この苦しみが終わる時がくる!」と考えるようになった人々でした。お気づきのようにこの感じかたが“終末思想”に発展し、七十人訳に強く反映されることになったのです。

-「乗っ取られた聖書」(京大出版)

#85 2016年09月24日 01:33:49

てつてつ
メンバー

Re: 元・エホバの証人同窓会・脱塔分室~JWからの脱塔指南します~

KAOさん エホバの証人:カルト教団の実態98ページ教えていただきありがとうございました 以前読んでいるはずなのにぜんぜん覚えていませんでした Johannes Greber とつづりを教えていただいたのでウキで翻訳してみると 相当怪しい人みたいでした こんな人の翻訳した聖書を自分たちの主張の証拠に使っていたとはびっくりです この人の聖書はアマゾンでありましたけど英語なのでちょっとムリです

さて ものみの搭の不都合な真実【本論】ですが ズガガーンというような感じで頭をぶん殴られたような感じです めまいがしてきました 自分は協会の霊感の本の年代計算のところを信じていたので聖書はアダムの生まれた年から一年のずれもなく今にいたるまで正確にたどることができるのだと信じていたので.....
KAOさん すごすぎます 研究司会している兄弟がかわいそうです うっうっうー涙

通りすがりさん

七十人訳に至っては、人種ごとに歴史をまとめるようにとのローマ皇帝の望みに沿って、ユダヤ人の歴史をまとめるよう任じられた72人が、他の人種のまとめ作業を見て、自分たちの歴史年数が幾百幾千年も短いことに気づき、歴史的古さに迫力がないことであせり、考え抜いた末に、系図の面々の寿命をかさ増しして年数を稼いだ、というのが真相だと知られています。(これで千年以上古さを誇示できるようになりました。)

補足情報ありがとうございました  そういえば ヨセフスもアピーオーンの反論の中で自分たちの民族の古さをすごい誇っていたような気がします 彼らにとって民族の古さは大変重要なステイタスだったんですね 「乗っ取られた聖書」 ソッコー アマゾンでポチリました

うーんなんだかネコスキーさんの気持ちがわかってきました こいつらオレ様の信仰を覆そうとしている悪魔だー 全部うそだー うそにきまってるー  自分は聖書は正しくてものみの塔協会がまちがっていることを知りたかったのにその聖書まで間違ってることを証明してくれて何て事をしてくれたんだー

人間自分の信じていることが間違っている証拠を出されると頭でわかっていても心がそれを否定しようとするのですね  すみませんこわれた てつてつさんでした
KAOさん あなたはわずかの間に私を神を信じないクリスチャンにしようとしている(使徒 26:28, 29) 28しかしアグリッパはパウロに言った,「あなたはわずかの間に,わたしを説得してクリスチャンにならせようとしている」。29それに対してパウロは言った,「わずかの間であろうと長くかかろうと,わたしは,あなただけでなく,今日わたし[のことば]を聞いておられるすべての方が,こうしたなわめは別として,わたしのような者になってくださればと神に願いたいほどなのです」。

編集者 てつてつ (2016年09月25日 05:34:51)

オフライン

#86 2016年09月24日 01:54:58

鬼太郎
メンバー

Re: 元・エホバの証人同窓会・脱塔分室~JWからの脱塔指南します~

KAOさん 貴重な情報に心から感謝します。
僕自身も、JW現役時代は協会の出版物を文字通り信じていたわけで、、、
BC607年の年代のウソが脱会のきっかけでした。
しかし、、、今KAOさんの投稿を読むと、、、、(´◉◞౪◟◉)
現役時代の自分が、信じていたこと自体が、、馬鹿馬鹿しくなりました。

オフライン

#87 2016年09月24日 10:52:09

KAO
ゲストユーザー

Re: 元・エホバの証人同窓会・脱塔分室~JWからの脱塔指南します~

通りすがりさん
実に適切な補足説明ありがとうございます。まさにその通りですね。秦剛平先生の「乗っ取られた聖書」本棚にありますが、なかなか時間が取れず実はまだ読んでいません。それでもその語り口がリアルに想像できます。私は関西の大学を出たあと上京し、東京神学大学というところで秦先生の授業を受けました。聴講生ではなく「科目等履修生」という登録をすれば単位認定もされるし、何より入学金なしに、1科目当たり格安の授業料で本格的な講義が聴けるんです。
秦先生は、ヘレニズムユダヤ教、外典・擬典時代の優れた研究者ですが、一番印象に残っているお話は、最初の授業で受講生に対し「あなたたちはパリサイ派と聞くと悪人の代表のように思っているが、それは新約聖書の著者の言い分だけを長年吹き込まれているからであって、本当はパリサイ派の実像がどういうものであったのか、当時の資料に丁寧に当たって、公平な目で歴史に向き合ってほしい。」というものでした。たしかに・・・それが歴史家のあるべき態度というものでしょう。

七十人訳の編纂者たちだけでなく、ものみの搭の「ふれ告げる人々」にしろ、世の会社の「社史」にしろ、私自身も手がけた経験のある「学校史」にしろ、自分たちの歴史を編む際には、それを理想化して描くものです。そういう意味では人間のやることは時代を越えて同じなので、それを非難する必要などなく、常に資料に照らして評価すればよいのだと思います。それを1点1画まで正確な歴史だと言いつのると足元をすくわれることになります。

てつてつさん
ご心配ありがとうございます。研究司会者とは毎回和気あいあいと楽しくやっています。正直にいうと、普段は仕事が忙しく落ち着いて聖書を開く時間もないので、エホバの証人との研究の時間、聖書を開いてあれこれ話し合う時間はとてもありがたく思っています。あまりにも無批判に協会の主張を受け入れる姿勢にはもどかしさを覚えることもありますが、その純粋な信仰心には敬意を覚えます。それよりも、巡回監督が来たときに誘われてたまに集会に行くのですが、そこでは思わず挙手をして、質問というかツッコミを入れたい衝動に駆られます(汗)。でも巡回の公開講演には「注解?」の時間はないんですよね~。どうせ答えてはもらえないでしょうし・・・私には「削除」されるべき「特権」とやらもありませんが、出入り禁止という処置はあるかも?

まさに秦剛平先生が翻訳されたヨセフスの「アピオーンへの反論」ですが、これは後代の歴史家がつけた名称であって、原題はそのものズバリ「ユダヤ人の古さについて」なんです。てつてつさんのうろ覚えの印象は当たってて当然です(笑)。
そういえば、私がエホバの証人について学び始めた頃7~8年前でしたか? 協会でもヨセフスについて盛んに言及していたような覚えがあります。ヨセフスなんてものを引っ張り出してくると、これまた七十人訳同様、協会にとって不都合なことが噴出することになります(笑)。組織は分かってやってるんでしょうか? それとも、証人たちはどのみち組織の出版物しか読まないからフムフムだろうとタカをくくってるんでしょうか(怒)。


鬼太郎さん
聖書を歴史の教科書のようにみなす必要はないと思いますよ。聖書は、いにしえのユダヤ人たちが歴史を通じて神様と格闘した記録なんです。そこには、ある時には神様に向き合ったり、またある時には完全に背を向けてしまったり・・・小さな子どもの親に対する態度と何も変わらないんです。きっとこれからの我々も同じでしょう。時には心が離れてしまうこともあるかもしれません。でも聖書を紐解くたびに神に立ち返り、また進んで行くんです。

そもそもイスラエルの歴史は、実のところ客観資料が極端に少なく、エジプト史やバビロニア史のような正確な通史を描くことはほとんど不可能といわれています。特に最近は、旧約に描かれる歴史はほとんどフィクションだとさえ言われるようになりました。このカレブさんのサイトでも、どこかのテーマでそのことが話題になっていたような気がします。そこではシュロモー・サンドの「ユダヤ人の起源」(原著2008年)が紹介されていたと思いますが、これはイスラエルの歴史のみならず「ユダヤ人」の定義そのものを否定するようなラディカルな内容です。これは90年代のイスラエル史学において議論されていた事態を受けて書かれたものだと思いますが、それは一般にダビデ・ソロモンの栄華と言われているような現象は、聖書の記事を除いて周辺諸国の歴史資料には一切存在せず、ソロモンが手がけたとされる巨大建築事業の痕跡を示す遺構も発見されていないというものです。こうして聖書の歴史資料としての価値を最小限度にしか認めない学者は「ミニマリスト」と呼ばれたのですが、なんとその代表的な学者たちの著作も最近キリスト教出版社から邦訳出版されています。フィンケルシュタイン・シルバーマン「発掘された聖書」(教文館2009年4500円+税)。これは、ささらさんあたりは楽しく読めるんじゃないかと思いますが、「史実に信仰を置く」ような人が読むと・・・ハッキリ言って躓きます(笑)。でもスリリングでとても面白いです。
なんだか人に高価な本ばかり奨めて申し訳ありません。

#88 2016年09月24日 19:13:59

ラハム
メンバー

Re: 元・エホバの証人同窓会・脱塔分室~JWからの脱塔指南します~

巡回監督に質問するのは自由です。
でも、たいていの巡回監督はKAOさんの
質問に答えられないでしょう。
集会中にツッコムと巡回監督に恥を
かかせるかもしれません。
だから、KAOさんの司会者のお願いして
巡回監督に紹介してもらって
個人的に質問するほうが良いと思いますよ…。
巡回監督にも誠実な人はいるはずですから、
それなりに応えてくれると思いますが…。

オフライン

#89 2016年09月24日 20:23:14

KAO
ゲストユーザー

Re: 元・エホバの証人同窓会・脱塔分室~JWからの脱塔指南します~

そうですね。私の印象でも巡回監督は(例外はあるでしょうが)、人格者であるような印象を受けました。講話の内容は、ひたすらキリスト教世界に対する糾弾と、真の組織に対する賞賛ではありましたが、個人的に話すぶんには誠実そうな方でしたね。覚醒した方々のブログでも、長老はものすごく悪く言われているものが多いですが、巡回監督に対する文句は、長老さんに対するものよりは少なく感じます。それとビックリなのは、長老さんよりも長老さんの奥さんに対する憎悪がけっこうあることです。
正直に書くと、一般の教会でも牧師さんに躓く人はいます。それで教会を移る方も・・・ただ、私の意見を言わせていただくと、そういう方は牧師さんに過剰な「期待」を持っているように思えます。「私に何をしてくれるのか?」という姿勢です。学校の事情と似ているんですよね。日本においては、教会の牧師さんも学校の先生も、完全にサービス業だと思われている気がします。

#90 2016年09月25日 04:53:49

てつてつ
メンバー

Re: 元・エホバの証人同窓会・脱塔分室~JWからの脱塔指南します~

KAOさんこんにちは

ご心配ありがとうございます。研究司会者とは毎回和気あいあいと楽しくやっています

ねこがねずみをいたぶりながら殺していく様しか思いうかびません「冗談です」 あと巡回監督といえど基本的に証人が与えられている情報は協会の出版物のみですのでそこにはこう書いてありますという答しか返ってこないはずです また集会中にそのような質問をするときっと水を打ったように静かになり気まずい雰囲気になると思いますのでやめたほうがよいと思います「巧みな司会者であればうまくユーモアで切り抜けてあとで時間とってお話しましょう等というと思います」 あと長老やその奥さんの悪口が多いのは普通の成員にとってそういう人たちが直接の上司にあたるからだと思います 巡回監督はたまにきてよい話をしてくれる 奉仕の援助をしてくれる 食事でよい交わりを楽しめるみたいないい人の印象が残りやすいですが 長老たちにとっては直接の上司にあたるので巡回監督の悪口が多いと思います

秦先生は、ヘレニズムユダヤ教、外典・擬典時代の優れた研究者ですが、一番印象に残っているお話は、最初の授業で受講生に対し「あなたたちはパリサイ派と聞くと悪人の代表のように思っているが、それは新約聖書の著者の言い分だけを長年吹き込まれているからであって、本当はパリサイ派の実像がどういうものであったのか、当時の資料に丁寧に当たって、公平な目で歴史に向き合ってほしい。」というものでした。たしかに・・・それが歴史家のあるべき態度というものでしょう。

たしかにそうだと思います
自分も秦先生の翻訳された ユダヤ戦記 古代史 アピーオーンの反論など読ませていただきました ユダヤ戦記は臨場感がすごく大悪党のヨハネやゼロータイが悪を競い合うようにエルサレムで残虐の限りを尽くす場面などそのへんのホラーよりおそろしかった記憶があります 古代史を読んだときは なんだこれまんま聖書じゃん と感じた記憶があります

ヨセフスなんてものを引っ張り出してくると、これまた七十人訳同様、協会にとって不都合なことが噴出することになります

知っているところありましたら 教えてください
自分はアピオーンヘの反論の90-92ページにある
これらの証言は、真実という点において、わたしたちの〔聖なる〕書物の証言と一致している。なぜなら、ナブーコドノソロスがその治世の十八年目に、わたしたちの聖所を躁踊したこと、以後五十年間〔聖所はわたしたちに〕欠けていたこと、そしてキュロスの治世の二年目にその基礎がおかれ、ダレイオスの治世の二年目に聖所は再び完成したことが〔ベーローソスによって〕書かれているからである。とあり
エルサレムの滅びが前587年であればぴったり一致する
や バビロンのそれぞれの王の支配年数ところがわかるところぐらいしかしりません

追伸
ところで 自分はKAOさんの今の立ち位置というかお考えを知りたいのですが 神様は信じておられるのですか 聖書は神様の本ですか 聖書の奇跡はおきましたか「特に現代に近い使徒たちの活動のパウロがおこなったものなど(使徒 20:9‐12) …ユテコという名の若者は窓のところに座っていたが,パウロがずっと話している間に深く眠ってしまい,眠ったまま転げて三階から落ち,抱き起こしてみると死んでいた。10しかしパウロは階下に降り,彼の上に伏して抱きかかえ,「騒ぎ立てるのはやめなさい。彼の魂は彼の内にある」と言った。11それから彼は階上に行き,食事を始めて食べ,かなりのあいだ語り合って夜明けに及び,こうしてようやく出発した。12そこで,彼らは生き[返っ]た少年を連れて行き,一方ならぬ慰めを得た…」 クリスチャンの救いとはなんですか また進化論についてはどうお考えでしょうか また時間あるときで結構ですので よろしくお願いします

追伸2
以前 田川先生のウキの説明で 神を信じないクリスチャンと書かれていましたけど これってガリガリの太った人みたいな感じで意味不明だったんですけど もしかすると元々神も聖書も信じるクリスチャンだったけど聖書を突き詰めた結果神の本ではなく人間の本であるという結論にいたり それなら神も イエスキリストもなくクリスチャンという名前だけ残ったという事なんでしょうかね

編集者 てつてつ (2016年09月25日 19:32:38)

オフライン

#91 2016年09月25日 09:13:20

ラハム
メンバー

Re: 元・エホバの証人同窓会・脱塔分室~JWからの脱塔指南します~

てつてつさんのKAOさんに対する質問興味深いですね。
巡回監督に質問する件はてつてつさんの言う通りだと思います。

わたしが知っている巡回監督のことです。
巡回区はだいたい20ぐらいの会衆で構成されています。
これをなになに巡回区といっていました。
この20の会衆を毎週訪問しています。

わたしが脱塔する頃から巡回監督の会衆にする
話の内容は協会が準備した筋書きによるものになったのです。
それ以前は巡回監督が自分で準備したお話でした。
20に会衆を訪問し終えると二週間の休暇があり、
一巡した巡回区の必要を考慮して講話を作ったそうです。
これは巡回監督の送迎しているときに聞いた話です。
巡回訪問中の「巡回区の必要」を扱う
プログラムでの講話を作る考慮についてなのです。

巡回監督にもよりますが、感動的で霊的、精神的に鼓舞される
話が多くて、納得させられることが多かったと思います。
だから逆に協会が準備したという話は
あまり有益だと感じなくなったのです。とても残念でした。
やはり、巡回監督の人徳もあらわれるのでしょう。

質問されてわからない場合はどうするのですか、
と巡回監督代理に聞いたことがあります。
答えないように言われているという返事でした。

よほどのことがない限り、
彼らも出版物で説明されている以外、情報を
知っていることはないでしょうから、
KAOさんの質問には答えられないと思います。

編集者 ラハム (2016年09月25日 18:21:36)

オフライン

#92 2016年09月25日 13:53:29

鬼太郎
メンバー

Re: 元・エホバの証人同窓会・脱塔分室~JWからの脱塔指南します~

KAOさん 巡回監督に対する悪口や文句が少ないのは、せいぜい半年に一度しか接しないためです。
会衆の長老は年中接しているため、どうしてもボロがでやすいものです。
会衆の長老は、中間管理職のような立場です。支部や巡回監督からは『開拓奉仕を励ませ、奉仕の僕や長老の資格を得られるように兄弟達を訓練せよ』と指示されます。
ところが、会衆のメンバーは、それこそ開拓奉仕などとても無理な病弱な姉妹や家族を扶養する兄弟、
あるいは、とても監督には向かない兄弟もいます。
さらに自分も自分の奥さんも開拓奉仕をしていないで励ますと、、、
『兄弟も また奥さん姉妹も特権をとらえて模範を見せていただきたい』と陰口を言われます
そうなると板挟みです。
弱いタイプは、ストレスに負けます。強いタイプは独裁者になります。
いずれにしても、会衆の長老は悪口を言われるものです。

オフライン

#93 2016年09月25日 17:03:07

てつてつ
メンバー

Re: 元・エホバの証人同窓会・脱塔分室~JWからの脱塔指南します~

というわけで ラハムさんしばらくまえに またキリストに信仰持ってくれたらうれしいですといいましたが KAOさんの答いかんでは転んでしまうかもしれないのでちょっと保留にしておいてくださいね すみませんでした

KAOさん 証人たちをしるのに隠されたものみの塔の実態
も役に立つと思いますのでよかったらまた読んでみてください

編集者 てつてつ (2016年09月25日 17:08:22)

オフライン

#94 2016年09月25日 18:09:07

ラハム
メンバー

Re: 元・エホバの証人同窓会・脱塔分室~JWからの脱塔指南します~

てつてつ さんの発言:

KAOさんの答いかんでは転んでしまうかもしれないのでちょっと保留にしておいてくださいね すみませんでした

これって、もしかすると
てつてつさんがキリストを信じることをやめるって
いう意味ですか。それともわたしが転んで
キリストを信じにくくなるということでしょうか。

わたしは自分の知力で判断することにしているので、
てつてつさんがわたしが転がる方向を
心配しなくても大丈夫ですよ。

だれも批判せずに意見交換できるところが
この掲示板の素晴らしいところです。
現役だったら、排斥になったかもしれませんから…。

編集者 ラハム (2016年09月26日 06:05:00)

オフライン

#95 2016年09月25日 18:55:13

てつてつ
メンバー

Re: 元・エホバの証人同窓会・脱塔分室~JWからの脱塔指南します~

すいません転ぶとは自分のことですまたよろしくお願いします

オフライン

#96 2016年09月25日 19:36:54

KAO
ゲストユーザー

Re: 元・エホバの証人同窓会・脱塔分室~JWからの脱塔指南します~

まずは巡回監督への質問についてですが、私、大笑いさせていただきました!

だって、私は質問の内容については何も書き込んでないのに、ラハムさんは「巡回監督に恥をかかせるかもしれません」とか、てつてつさんは「そのような質問をするときっと水を打ったように静かになり・・・」とか、「やめたほうがいい」とか、なんだか、ものすごい妄想を働かせていらっしゃいます(笑)。「そのような」って、どのようなですか(笑)?
私はまだな~んにも言ってませんよ(笑)。みなさん私が無理難題をふっかけるものと決め込んでいらっしゃいますね(笑)。

いや笑ってしまって失礼しました。元エホバの証人の方々は、まだ私の知らない組織の「暗黒面」を想像なさっていたのかもしれませんね。過去にそういう場面があったのですか?変な質問をした初心者研究生が、その場で打ち首になったとか・・・

私も多少は事情が分かってきましたので、マイコン下の忠実な監督さんが「組織の出版物」の範囲を越えて持論を展開してくださることなど期待しませんよ。そもそもラハムさんが指摘してくださったように、講演の内容すら組織の筋書きに沿ったものしか認められない世界です。ただ私が発言したくなるのは、彼らの「キリスト教世界」についての宣伝に対してです。これにはキリスト教世界からの弁明がなされてしかるべきではないかと・・・

前回参加した際の公演も、神のみ名を用いている唯一の組織は「エホバの民」だけであり、キリスト教会は、なかば共同謀議で聖書から大事な神のみ名を取り去ってきたという内容でした。そしてそれを大々的に回復したのが「ものみの搭聖書冊子協会」だというのです。たとえ原語に正確な発音ではなかったとしても、それを表記せず使わないこと自体が問題なのだとも。

そこで質問を許されれば、私の質問はこうです。

「巡回監督様は、新世界訳以外の(世の)聖書を何種類くらいお持ちですか?」
これだけです。

もし、お持ちでないというお答えであれば、集会後に以下の聖書をご紹介しようと思いました。

「創世記」  フランシスコ会聖書研究書訳注 初版1958年 サンパウロ
「世界の名著12 聖書」     中沢洽樹訳   1968年 中央公論社
「聖書の世界1旧約Ⅰ」木田献一・西村俊昭訳   1970年   講談社
「創世記 旧約聖書1」     月本昭男訳   1997年  岩波書店
「旧約聖書」          関根正雄訳   1997年   教文館

これらは全て神の固有名詞である聖四文字を訳出しています。「ヤハウェ」「ヤハウェ」「ヤーウェ」といった表記の微妙な違いはありますが、原典に聖四文字のある箇所には一貫して出てきます。とりわけ重要なのは、広くクリスチャン以外の読者層を対象とした一般の出版社から出されている点でしょうか(関根訳も岩波文庫版が最初)。


鬼太郎さん
言われてみればそうですね。たまにしか会わないのに悪口を言われるとしたら相当変な人ですね。長老さんの苦しい立場、なんとなく分かります。みなさん脱搭から久しい方もいらっしゃるようですが、最近の出版物は公式サイトでチェックなさっていますか?
私は研究生なので最新のものを現在進行形で学んでいますが、最近「長老に従いなさい」という記事が多いです。・・・ということは、逆に言えば最近は長老に従わない人が多いのかなと想像します。原因は協会の「蛇行運転」かもしれないのに、発表&調整役の長老さんはさぞかし苦しいだろうとお察しします。

#97 2016年09月25日 19:41:32

KAO
ゲストユーザー

Re: 元・エホバの証人同窓会・脱塔分室~JWからの脱塔指南します~

「ヤハウェ」がダブってますが、二つ目は「ハ」が小さいんです。ポイントを落して表現したのですが、本来はない表記法ですから反映されませんでしたね。

#98 2016年09月25日 19:46:10

KAO
ゲストユーザー

Re: 元・エホバの証人同窓会・脱塔分室~JWからの脱塔指南します~

今気づいたてつてつさんの追伸2についてですが、これには田川先生自身による詳しい説明が、先日紹介した新潮新書の「はじめて読む聖書」に掲載されています。私の下手な説明よりも、ご本人の解説の方がはるかに有益ですね。

#99 2016年09月25日 20:18:19

てつてつ
メンバー

Re: 元・エホバの証人同窓会・脱塔分室~JWからの脱塔指南します~

KAOさんありがとうございます 初めて読む聖書ソッコーでアマゾンでポチリましたまた読んで見ます ただはじめて読む聖書ははじめてではなかったですかね オヤジギャグですみません いままで紹介なかったような...

編集者 てつてつ (2016年09月25日 20:22:24)

オフライン

#100 2016年09月25日 20:35:30

akame
ゲストユーザー

Re: 元・エホバの証人同窓会・脱塔分室~JWからの脱塔指南します~

KAOさん、
はじめまして、でしょうか?

KAOさんの説明などから、最近少し興味が再燃しました。

諸事情ありますが、
是非、堂々と忌憚なくお願いします。

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