J.F.ラザフォード – 宣伝し、宣伝し、宣伝しなさい

J.F.ラザフォード – 1922年 オハイオ州シーダーポイント大会
ご覧なさい,王は統治しておられます!
あなた方は王のことを広く伝える代理者です。
それゆえに,王とその王国を宣伝し,宣伝し,宣伝しなさい!

上記の力強い言葉で締めくくられたラザフォードの講演は「最も印象的な講演」と称されています。(信仰を実践する人々DVD第1部)

しかし、有名なこの講演は引用が省かれる部分があり、ラザフォードの宣伝の内容がわからないようになっています。

以下の講演原稿を見るならば、その文脈を理解することができます。ラザフォードはこの話の中で「忠実にして智き僕」がC.T.ラッセル個人であったことを聴衆に認めさせます。そして1874年から主の臨在が始まっており、1799年から「終わりの時」が始まっていたことを力強く聴衆に語っています。

オハイオ州シーダーポイント大会の講演原稿 – ものみの塔1922年11月1日号

聖書の預言は、主が1874年に再び現れることを示しています。成就された預言は、実際に主が1874年に現れたことを疑う余地なく示しています。成就された預言というのは、現実にある、事実のことです。こういった事実に疑いの余地はないのです。真に見張っている人はすべてこれらの事実をよく知っています。聖書に書かれており、主の特別な僕による解釈に説明されています。

…イエスは、臨在の間に忠実にして智き僕の役割を果たす者を一人選ぶと言われました。その者を通じ、時に応じて民に食物をもたらすためです。事実はすべてこれらの預言が成就したことを示しています。

主は1874年以来臨在しておられるのですから、我々が今目の前にしている事実から考えれば、1874年から1914年までが準備の日であることになります。これは、「終わりの時」が1799年から1914年までだという考えに矛盾するものでは決してありません。1799年から1874年までの期間は準備の日とは言い得ず、これは増しつつある光の日というものです。…

これを信じますか。栄光の王が臨在しているということ、1874年からずっとそうだということを信じますか?その間ずっと収穫の業をなさっておられるのだということを信じますか?その間に忠実にして智き僕を使い、その僕を通じて御自分の業を行ない、信仰ある家のものに食物を与えたということを、信じますか?主は今その神殿にあって、地の民の審判を行なっているということを、栄光の王が統治を始めたのだということを、信じますか?

では,至高の神の子の皆さん,野外に戻りなさい。…世界は,エホバが神であり,イエス・キリストが王の王,主の主であることを知らねばなりません。今はあらゆる時代のうちで最も重大な時代です。ご覧なさい,王は統治しておられます! あなた方は王のことを広く伝える代理者です。それゆえに,王とその王国を宣伝し,宣伝し,宣伝しなさい!

さらに述べるなら、当時の伝道は今のようなものとは異なっていました。なぜならラザフォードは1918年に「収穫」は終わっていると信じていたからです。その時には「聖別された者」がほとんど全て集められたと考えていたのです。

ラザフォードはキリストが統治を開始された年を 1878年 から 1914年に移動しました。しかしラザフォードはこの大会で最も重要な年として掲げていたのは1914年ではありませんでした。ラザフォードはすでに1925年という年を新たな宣伝用の年に使用していました。

1920年以降のラザフォードの宣伝の目玉は「現存する万民は決して死することなし」というメッセージで、「1925年には,アブラハム,イサク,ヤコブや昔の忠実な預言者たちが死者の中から……人間としての完全な状態に戻って来ることを確信をもって期待できる」という内容でした。(告 78頁を参照)

ラザフォードの話に鼓舞された者たちはこのメッセージを人々に伝え、すぐにでも訪れようとしていた天に取り去られる時を待っていたのでした。


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