エホバの証人 世界の動向 2013年版
2012年中に世界全体では1.9%の成長で増加しています。昨年の2.4%成長に比べると増加率がゆるやかになっていることが示されています。
そして近年にはなかった現象として世界全体の記念式の出席者の合計数は昨年より減少しました。日本も含めて先進国の出席者が減少していることが影響しています。特にアメリカのマイナス2.4%は大きく影響していると思われます。
左：エホバの証人の2013年の年鑑より抜粋
エホバの証人 世界の動向 2012年版
日本ではゼロパーセント成長率ですが、世界全体では2.4％の成長で増加しています。
世界では739万人のエホバの証人が活動しています。エホバの証人の集会に一度でも出席したことのある人は1900万人を超えます。この集会出席者の中にはエホバの証人の子供たちも含まれます。
左：エホバの証人の2012年の年鑑より抜粋
増加の内訳を見ると、先進国では1％ほどの増加で、アフリカやアジアの発展途上の国では大きな増加が見られるという特徴があります。例えば下の表は「インターネット普及率」とエホバの証人増加率を対比したものですが、これを見ると先進国では比較的増加が低いということがわかります。
インターネット普及率の高い国では増加が低い
（人口100万人以上の国）
| 順位 | 国名・地域名 | インターネット普及率(%) | エホバの証人 増加率 |
2011年 平均伝道者 |
2010年 平均伝道者 |
バプテスマ数 | バプテスマ以外の増減 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 3 | スウェーデン | 87.84% | 0.39 | 22,052 | 21,967 | 314 | -229 |
| 4 | オランダ | 86.55% | 0.20 | 29,417 | 29,357 | 523 | -463 |
| 5 | デンマーク | 83.89% | 0.61 | 14,171 | 14,085 | 249 | -163 |
| 6 | フィンランド | 82.62% | -0.10 | 18,851 | 18,870 | 224 | -243 |
| 7 | ノルウェー | 82.55% | 2.12 | 10,740 | 10,517 | 203 | 20 |
| 10 | スイス | 77.00% | 0.85 | 17,535 | 17,387 | 275 | -127 |
| 11 | 大韓民国 | 76.50% | 1.31 | 99,103 | 97,825 | 2,385 | -1,107 |
| 12 | イギリス | 76.24% | 1.22 | 130,808 | 129,230 | 2,739 | -1,161 |
| 14 | カナダ | 75.43% | 0.70 | 111,970 | 111,193 | 1,897 | -1,120 |
| 15 | 日本 | 75.40% | 0.05 | 217,352 | 217,240 | 2,892 | -2,780 |
| 16 | ドイツ | 75.33% | 0.17 | 162,894 | 162,611 | 2,827 | -2,544 |
| 18 | アメリカ合衆国 | 74.00% | 2.68 | 1,145,723 | 1,115,786 | 32,953 | -3,016 |
| 21 | ニュージーランド | 72.03% | 1.10 | 13,842 | 13,692 | 340 | -190 |
| 22 | オーストラリア | 71.98% | 0.86 | 64,498 | 63,951 | 1,230 | -683 |
| 23 | オーストリア | 71.21% | 0.25 | 20,792 | 20,741 | 385 | -334 |
| 25 | ベルギー | 68.86% | 0.92 | 23,942 | 23,724 | 417 | -199 |
| 26 | フランス | 68.21% | 1.11 | 120,172 | 118,848 | 2,202 | -878 |
先進国の特徴及び日本で増加しない理由
上記の表のなかで「エホバの証人の年鑑」には記載されていないのが「バプテスマ以外の増減」の部分です。先進国で目立った特徴となっているのはバプテスマを受ける人の数に比例するかのように多くの人がエホバの証人の活動をやめているという点です。例えば日本では1年間で2,892人の人がバプテスマを受けましたが、その同じ期間に2780人の人が活動をやめています。（ただしマイナス2780の中には死亡した人数も含まれます）この比較からすると日本においてエホバの証人が増加しない理由は、バプテスマを受ける人数とエホバの証人をやめる、あるいは死亡する人数がほぼ同じであるからです。
エホバの証人の増加が多い地域
発展途上国は比較的エホバの証人の高い増加率を維持しています。ちょうどインターネット普及率と反比例するように増加率が高いという特徴がうかがえます。例えば、インターネット普及率が最下位の東ティモールでは20％の増加が見られました。このような国の増加率を高くしている要因としては、他の国からエホバの証人が移転してきて活動している点も「バプテスマ以外の増減」の数字からわかります。
| 順位 | 国名・地域名 | インターネット普及率(%) | エホバの証人 増加率 |
2011年 平均伝道者 |
2010年 平均伝道者 |
バプテスマ数 | バプテスマ以外の増減 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 195 | ネパール | 1.73% | 14.49 | 1,493 | 1,304 | 145 | 44 |
| 210 | カンボジア | 0.51% | 16.08 | 462 | 398 | 38 | 26 |
| 217 | 東ティモール | 0.16% | 20.27 | 178 | 148 | 18 | 12 |
参考資料：
