メルボルンの新聞、ザ・エージ紙は国内ニュースの一つとしてエホバの証人の家族内で起きる問題について取り上げました。宗教問題を扱う専門家はエホバの証人の排斥制度、特に家族間で行われる忌避を問題にしており、そのような制度が『子供たちの自尊心を砕き、罪悪感を与える』ことになっていると指摘しています。家族内の排斥の問題は一般に認知されることが少なく、実態が知られていません。記事の中で専門家は一つの例として、『お父さんかお母さんがエホバの証人を辞めると決断したために5歳か6歳の子供が自分の親族から引き離されることになる』と指摘し、そのような習慣を正当化できる理由は何もないことを指摘しています。

それに対してものみの塔のスポークスマンは、忌避は『でっち上げられた作り話』であると反論しています。

新聞記事では、宗教の専門家とものみの塔スポークスマンのどちらが真実を述べているかはコメントしていません。しかし記事の中では、エホバの証人が新たな改宗者を探す伝道の際に、家族間で起きる問題について情報を伝えない傾向があることを指摘しています。

THE AGE
National

エホバの証人『無慈悲なカルト』

2013年3月16日 – クリス・ジョンソン

キリスト教セクトのエホバの証人 ― オーストラリアには64,000人の活発な『弟子』がいる ― メルボルンの反カルト活動家のラファエル・アロンによると、それは無慈悲で残酷な一面をもつ宗教である。

彼の注意喚起は連邦政府が一部のカルトと疑似宗教が免税地位を保持している点で規制を強化してきていることに基づいている。無所属の上院議員ニック・クセノフォンは全国のカルト撲滅活動機関に再び呼びかけを行っている。

エホバの証人はそこを去ったメンバー、あるいは去ろうとしているメンバーを、そこに留まる家族から切り離す「忌避」の方針を持っていると、アロン氏(心理学者、カウンセラーでメルボルンのカルトカウンセリングの責任者)は語る。

「お父さんかお母さんがエホバの証人を辞めると決断したために5歳か6歳の子供が自分の親族から引き離されることになる。それを正当化できる理由が少しでもあるだろうか」と、彼は言う。

元メンバーは忌避の方針がいじめ、脅威、いやがらせのようなもので、それは『背教者』や信仰を捨てたメンバーを戻らせるための餌のようになっていると述べる。この宗教の機関誌ものみの塔は『背教者』を隔離された『精神的な病気もち』で『他の者を感染させようとしている』と描写している。

アロン氏は、忌避は「過酷で残酷で冷淡である」と述べる。宗教とは、信頼やサポート、慰めや暖かさを提供するべきものである。しかし、忌避は、特に子供たちの自尊心を砕き、罪悪感を与えることになる。

昨年後半、連邦政府は慈善団体と税金控除団体を管理するオーストラリア非営利慈善団体委員会(ACNC)を設立した。それは、慈善団体の登録解除を行うことができる。政府はすぐに慈善団体を再定義することができて、『公益』という必要条件を促進することができると、財務省スポークスマンは言う。

「現在、エホバの証人やサイエントロジーのようなグループは、納税者によって助成されているようなものだ」と、クセノフォン上院議員は指摘する。フランス政府のMiviludes(カルト監視機構)は効果的であったと彼は述べる。

教会の児童性的虐待の取り扱いを調査したビクトリア州は元エホバの証人からも報告を受けている。その中には強姦容疑や性的暴行、恐喝や脅迫の疑いのあるもの、そして小児愛事件の容疑に関連するものもあった。

この教会(ものみの塔)のオーストラリアのスポークスマン(シドニーの弁護士ヴィンセント・トゥール)は、申し立てを否定して、忌避は『でっち上げられた作り話』であると述べた。

アロン氏はカルトに関連する2冊の本の著者であり、30年の間彼らを調査した。エホバの証人は表面上穏やかなグループであると述べる。しかし、彼らは改宗者になる可能性のある人に情報を知らせなくなっている、とアロン氏は指摘する。エホバの証人は、クリスマス、復活祭または誕生日を祝うことができない。彼らは、輸血を受けること、国歌を歌うこと、国旗に敬礼することは許されない。

「彼らは日曜日の朝にあなたのドアを訪ねるでしょう。そして神に関する素晴らしい話し合いをしたいと述べるでしょう。しかし、この宗教に入ったら二度と子供たちに幸せな誕生日を祝うことはできなくなるとは、あなたに決して話すことはないでしょう。」

彼らは聖書の中で[義人は]誕生日を祝っていないから誕生日を祝わないと述べる。ユダヤ人でもあるアロン氏はそれが真実でないと指摘する。「オーストラリアのムーンバ祭だって聖書に記述はない」と、彼は言う。「そして、フットボールもない。それは、我々がそれらのこともしてはならないことを意味しますか?」

エホバの証人は他のすべての宗教は間違いであり、自分たちだけが神からの音信を持っていると信じている。世の終わりが来て『真理』にいる人たちだけが生き残る。彼らは世の終わりを五回も予言してきた。彼らは1914年以降サタンが地上に来て支配していると信じている。

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引用終わり


 

 

見出しについて

上記の記事は「無慈悲なカルト」という見出しが付けられていますが,コメントを寄せているラファエル・アロン氏はエホバの証人のことをカルトとは定義していません。しかしアロン氏はエホバの証人が「多くのカルトに共通する兆候を示している」と述べています。

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