N.H.ノア – 統治体会議にて

「1914年、これはよくわからない。我々も1914年の話はずっとしてきている。正しいかもしれないし、そうであってほしいとも思う」

レイモンド・フランズは1975年に関する話題が会議で出た際に当時の会長であったノアが上記のように述べたことを伝えています。(良心の危機 p.282)

1914年に関する教理に自信が持てないということ、それは問題ないとしましょう。しかし、そうであるなら人間の解釈は、そのあるべき立場にとどまるべきです。

では、ものみの塔協会は読者に対して、どのようなメッセージを送ってきたでしょうか?協会が発行してきた「目ざめよ!」の1982年の版から1995年の10月22日に至るまで、「目ざめよ!誌が発行されている理由」が「1914年の出来事を見た世代が過ぎ去る前に平和で新しい世をもたらすという、創造者の約束に対する確信を強め」ることであると述べています。

毎号の目ざめよ!誌に掲載された上記の引用をみるとわかるように20世紀にエホバの証人になった人は、1914年の世代が過ぎ去る前に新しい世がもたらされるということを信じていました。当然、その予定に合わせて生活設計をしていたに違いありません。その約束は「創造者の約束」であるとされていたのです。

このような状況を振り返って、レイモンド・フランズは「良心の危機」の中で次のように述べました。

私にとって最も不快だったのは、兄弟たちに向かって1914年に基づく予言を絶対信頼しろと言う一方、協会責任者の方では自信がないと明言していることだったのかもしれない。 – 良心の危機 281頁

 

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