あなたがエホバの証人であるなら、最初の創造の際には動物は他の動物を捕食することなどせず、互いに平和のうちに生きるように神によって創造されたのだと教えられたことでしょう。そしてアダムの罪によってライオンやヘビが肉食になったのだと信じていることでしょう。ものみの塔出版物の中では動物がすべて草食であったことに関して以下のように説明されています。

*** 目83 1/8 10ページ 自然界すべてが調和するとき ***
動物は何を食べていたのでしょうか。霊感を受けた記録はこう述べています。「地のあらゆる野獣と,天のあらゆる飛ぶ生き物と,地の上を動き,その内に魂としての命を持つすべてのものに,あらゆる緑の草木を食物として与えた」。あるいは,「今日の英語聖書」の翻訳によれば次のとおりです。「すべての野生動物とすべての鳥のために,わたしは草と葉の茂った植物とを食物として与えた」― 創世記 1:30。

このようにエホバの証人は人間が創造された約6000年前とされる年から、ノアの洪水に至るまですべての動物は草を食べていてと信じています(塔94 2/1 31ページ)。しかし事実はどうなのでしょうか?

人類が誕生する前から肉食動物は肉食であった

最近ドイツで4800万年前の地層からヘビがトカゲを丸呑みしている状態が綺麗に映し出されている化石が発見されました。しかも食べられているトカゲ(写真オレンジの部分)のほうも胃の中に昆虫(緑色の部分)が含まれていました。

「昆虫を食べたトカゲを食べたヘビ」の化石発見(ナショナルジオグラフィックの記事を参照http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/090900338/

このように人類が誕生するずっと前から肉食動物は他の動物を捕食して生きていました。そのことを示す証拠は他にも数多くあります。

”若い地球創造論者”はこの矛盾を解消するため、化石や地層はノアの洪水のときに出来たのだという非常に無理がある主張をします。若い地球創造論者がそのような主張をする理由は、その主張により化石の中に見られる数十億年に及ぶ捕食活動の歴史をアダムの堕落からノアまでの期間に閉じ込めることができるからです。

しかしエホバの証人は生物の歴史がもっと古いものであることを認めます。そして若い地球創造論者とは違い、恐竜が人類が誕生する前か、ノアの洪水時には滅んでいることを認めています(目83 6/8 15ページ)。それにも関わらず肉食恐竜が明らかに捕食活動をしていたことを示す証拠については完全に無視します。

 

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